今回の記事では、広い土地を分割して売るための方法を詳しく説明していくよ。
売りたい土地が広すぎて、買い手が見つからないんじゃないかと不安なあなた。
この記事を読めば、もう土地の面積に頭を抱える必要はなくなるはず。
実は僕が売った土地も広かった。
330坪あったから、一般の家庭が利用するには大きすぎる。
だから分割して売ることを不動産屋に勧められたんだ。
広い土地は分割して売却することが可能だ。
一般には、大きな土地を小さいサイズに分割した方が、売れやすくなるといわれているね。
でも、土地を分割で売却しようとすると、こんなリスクが気にならないかな?
分割売却のリスク
- 土地の一部だけが売れ残ったらどうしよう
- 土地を見に来る人と毎回交渉が必要なの?
- 売れるごとに仲介手数料がかかるの?
- 土地を分割するための手続き
- 分割したら税金は増えるの?
こうした疑問のひとつひとつにこれから答えていくよ。
この記事を読むと以下の3つが分かる。
- 土地を分割して売るときのメリット・デメリット
- 分割で売り出すときの費用や流れ
- 広い土地を売るための上手な不動産会社の選び方
広い土地を売ることに頭を抱え込んでいる人はぜひ最後まで読んでみてね。
分割か一括か、広い土地の売却はどっちが売れる?
悩みの多い「広い土地の売り方」は、結局のところ2つの方法しかない。
- 一括で売るべきなのか
- 分割で売るべきなのか
普通に想像すると、広すぎる土地は分割したほうが売れやすい気がする。住宅を建てやすい大きさにした方が買い手にとっては都合がいいからだ。
でも、「分割=早く売れる」と素人が勝手に判断するのは危険だ。
分割売却は、事務的な手間がかかる上に、売るときに負担する費用が一括売却のときより大きくなるからだ。
実は、広い土地を売ることが得意な不動産業者も存在する。
広い土地に手を加え商業施設や分譲の戸建てを作って再販する不動産の買取業者もいて、そういう不動産会社に依頼すると広すぎる土地でも早期に高く売れる。
だから、勝手にひとりで一括か分割かを決めたらだめ。まずは複数の不動産会社をあたって意見を聞いてみるのがいい。
特に、すでに1社、不動産会社へ売却の相談をしていて、分割で売ったほうがいいとアドバイスされた人。セカンドオピニオンとして他の不動産会社の意見も聞くべきだ。
土地の査定額と売却方法は不動産会社によって違うからだ。中には、一括の高値で売ってくれる不動産会社も見つかるはずだ。
実際僕が売った土地も最初は分割を勧められた。330坪。家族用の住居を構えるには広すぎる土地だったけど、結局は一括で売却を成功した。
最初の不動産業者の勧めに従っていたら、手間や費用がさらにかかっただけでなく、一部の土地だけが売れ残ってしまったという失敗もあり得る。
だから土地を売り出すときは必ず複数の不動産会社に査定を依頼し、売却方法を提案してもらおう。
普通の不動産会社、買取が得意な不動産会社、さまざまな不動産会社に対して一度に土地を査定してもらえるサービスがある。
例えば、ネットで見つかる「イエイ」という老舗の不動産一括査定サービスがある。実績10年目に入り、なんとすでに400万人の利用があったというのだから信頼できる。
使い方は簡単。こんなふうに売りたい土地の条件をまずは入力するだけでいい。無料で最大6社から土地の売値と売り方を提案してもらえる。
分割か一括かなかなか答えを出せずにいる人こそ、専門家のアドバイスを頼ってみよう。査定は60秒だから、すぐに、分割か一括かの悩みから解放されるよ。
こうした一括査定を使えば、広い土地を専門に扱う不動産会社を見つけることも難しくない。
だから、土地が広すぎるからといって、勝手に「売れそうにないな」と諦めちゃだめ。
それでは、分割で土地を売るための手順を詳しく説明していく。
分割売却と一括売却、それぞれのメリットとデメリットも比較する。どっちがあなたの土地に適した売り方か、冷静かつ慎重に比べて、ベストな売り方を見つけてほしい。
分割で土地を売る流れ
まずは、土地を分割して売るための流れを理解しておこう。
普通に1つの土地をまるごと一人の買い手に売る場合、売却の流れはこうなる。
- 1. 土地の相場を調べる
- 2. 複数の業者で土地を査定する
- 3. 土地の売り方を決めて売却開始
- 4. 購入希望者と価格と条件で交渉
- 5. 買い手が決まり売買契約書を締結する
- 6. 売買価格を決済し土地を引き渡す
上の土地売却の流れについては以下の記事でさらに詳しく解説しているよ。
一括での売却も検討している人は必ず読んでおいてほしい。
【回答あり】土地を売りたい、手順を教えて
上記が一括売却の手順だ。これに対して分割での売却は、「分筆」という一手間が増える。
分割売却は、土地を分けて売るので、異なる買い手に複数回の売却が発生する。そのため一括売却より少し流れが複雑になるんだ。
分筆とは?
分筆(ぶんぴつ)は、土地を分割して売却するのに必要な手続きだ。
土地は「1筆」という単位で登記されている。
固定資産税も「1筆」ごとに課税される。
そのため、土地を2つに分けて売りたいときは、「1筆を2筆」に分ける必要がある。これが「分筆」だ。
分筆なしで売ってしまうと登記上ややこしい問題に発展するから注意だ。
複数名へ売ってしまうと、境界線がなく共同での名義になってしまう。
土地を分割して売りたい場合は、「分筆」の手順が増える。普通に一括での売却を不動産会社へ依頼するよりも手間がかかってしまう。
分筆の手順
分筆は以下の手順で進める。売却をさっさと終わらせたい人には、面倒な作業だ。
- 1. 境界確定測量
- 2. 境界標の設置
- 3. 登記所に申請
それぞれの手順でどんなことが必要かも説明しておくね。
1. 境界確定測量
最初に、土地の境界をはっきりさせるために「境界確定測量」が必要。
境界確定測量は、現場の状況も見ながら境界を決める作業だ。周辺の土地を所有する関係者に立ち会ってもらうケースが多い。土地に関係する人たちが合意して「署名・捺印」を得なければいけない。
2. 境界標の設置
無事に周辺の土地を所有している関係者から同意を得たら、分筆する土地の位置を話し合い、境界標を設置する。
境界標というのは、土地の境目をわかりやすくする目印。コンクリートの杭が多い。
3. 登記所に申請
境界確定測量、境界標の設置が終われば、これまでの作業を記録した「地積測量図」を登記所に申請する。
申請完了と同時に、分筆が達成される。
どうだろう。分筆はわりとめんどくさい手順だよね。
分筆するときの注意点
分筆で、注意が必要なのは「接道義務」。建築基準法で決められたルールだ。
敷地は原則として、道路幅員(=道路の道幅)が4m以上の道路に、間口が2m以上接していなければ建物を建築することができない。
この決まりが接道義務だ。
接道義務に違反した分筆を行ってしまうと、建物が建てられなくなる。当然ながら、そんな土地は購入希望者が減ってしまう。分筆する場合の土地の境目に気をつけよう。
広い土地を一括売却するメリット・デメリット
土地を分割して売る場合に必要な分筆について、わかったかな。
これからは具体的に一括売却と分割売却の違い、メリットとデメリットに注目して説明していくよ。
メリット1. 売るための手間が少ない
先に紹介した通り、広くても土地を一括して売る場合は、普通に不動産会社に売却を依頼する方法で済ませられる。
依頼後は、基本的に不動産会社の営業成果を待つだけだ。買い手を見つけるための宣伝活動。購入希望者との価格や条件の交渉。もろもろ任せておける。
メリット2. 仲介手数料の費用が「1回」で済む
仲介手数料は、不動産会社が買主を見つけてくれたときに発生する料金だ。
土地の売買が成立したときに、成功報酬という形であなたが不動産会社に「仲介手数料」を支払う。
どんなに広い土地でも、一括で売れば仲介した回数は1回。
だから仲介手数料の負担は「1回分」だけ。売るための費用が少なく抑えられる。
ちなみに仲介手数料は、土地の売れた値段によって変わる。以下が取引額(=売却価格)による仲介手数料の表だ。
取引額 | 仲介手数料 |
---|---|
200万円以下 | 取引額×5% |
200万円超~400万円以下 | 取引額×4%+2万円 |
400万円超 | 取引額×3%+6万円 |
デメリット 買い手が現れにくい
通常、戸建住宅の敷地は50坪前後が一般的だ。
つまり、50坪くらいが需要が高く売れやすいということ。
土地価格は広ければ広いほど高くなる。50坪より大きくなるほど、個人の買い手が少なくなり「売れにくい」ということになる。
広い土地を「分割」売却するメリット・デメリット
メリット1. 買い手が現れやすい
扱いに困る大きな土地でも、使いやすいサイズに分ければ、それだけ買い手が現れる可能性が増す。
100坪を超える広い土地。
A地(50坪)とB(50坪)に分けて売ってみよう。
戸建住宅の敷地として需要が高く、値段もお手頃になる。広い1筆のままの土地よりも買い手にとってお求めやすくなる。
つまり売れやすくなる。
メリット2. 不動産会社に買い取ってもらうことも可能
土地の売却は、実は以下の3つの方法がある。
- 不動産会社の仲介
- 不動産会社の買取
- 個人売買
分筆した需要の高い土地であれば、不動産会社にまとめて買い取ってもらえる可能性がある。
ただし、注意しておきたいポイントもある。
個人に購入してもらうよりも不動産会社に買い取ってもらうほうが、価格が安くなる。
必ずではないけど、そういう傾向にあるから気をつけよう。
デメリット1. 売り出すまでの手間が多い
分筆が必要になるからだ。
上でも書いたけど、分筆は次の流れで進める。
- 1. 境界確定測量
- 2. 境界標の設置
- 3. 登記所に申請
業者や近所の人たちを呼んだり、役所に行ったり、土地を一括で売却するよりも分割売却は面倒が増える。
デメリット2. 仲介手数料が倍以上になる
広い土地でも一括で売却すれば、不動産会社に払う仲介手数料も1回分で済む。
だけど、分割して売却した場合は、売却した数だけ仲介手数料を払うことになる。
仲介手数料は400万円を超える売買額だと一定額。つまり、2筆の土地を売却すると「2倍」の仲介手数料を払わなくちゃいけない。
デメリット3. 分筆にかかる費用が大きい
分筆費用は、だいたい総額で30万円~100万円くらいかかるよ。土地の大きさや形によって金額が変わるんだ。
デメリット4. 一部の土地だけ売れ残るリスク
土地を半分に分割して売り出した。でも必ず両方売れるとは限らない。片方は買い手が見つかり、片方は売れ残るケースが事実としてある。
売れ残りの土地は、あなたが「所有」していることになる。新しい買い手が見つかるまで固定資産税を払う必要があるし、管理上の手間や維持費の負担も継続される。
僕も、この売れ残りのリスクが怖くて分割での土地販売は止めたんだ。
仲介を依頼していた不動産会社は、結構強く分割売却を勧めてきたけど。
330坪もあったからね。でも、もともと需要の少ないエリアの土地だったから、分けると一部が売れ残るリスクが高かった。
結局は全部まとめて買い取ってくれる人が現れたから良かったよ。
広い土地の売却が得意な不動産会社がいる
冒頭でもお話しした通り。
どんな土地でも売却を成功させるコツは、土地に合わせて不動産会社を選ぶことだ。
土地が広すぎて売れるかどうか不安? だったら、広い土地ばかりを専門的に売ってきた不動産会社へ依頼すれば安心できる。
以下の記事で、得意な業務が違う不動産会社のタイプを説明してるよ。
不動産会社選びの参考になると思うので、また読んでおいてほしい。
土地売却の依頼先を間違うな!不動産会社の種類4タイプとは?
広い土地は、家族で住むための戸建住宅用敷地を欲しがる個人の買い手からは人気がない。
一方で、広い土地を開発して賃貸や売りに出す分譲業者やマンションデベロッパーなどの業者からの需要は多い。こうした特殊な業者へ繋がりを持つ不動産会社は、どちらかというと地元密着型の小さな不動産屋より全国的に名前が知られている大手の不動産会社のほうだ。
つまり広い土地が売れやすい選択肢はこうなる。
- × 地元密着タイプの街の不動産会社
- ○ 全国的に有名な大手の不動産会社
ただ、そうはいっても最適な不動産会社を見つけるのは難しい。いくつもの不動産会社に連絡して話を聞くのはめんどうだ。近所に全国的に名の通った不動産会社が存在しない場合もある。
そこで便利なのが、不動産の一括サービスだ。
不動産売却の初心者にあまり知られていない重大な事実がある。それは、土地の価値が査定する不動産会社によってぜんぜん違うということ。
例えば、AとBの2つの不動産会社に土地の査定を依頼したとする。その結果として査定額が一緒になることはほぼない。Aは2000万円、Bは3000万円と必ずといってもいいほど査定額に差が出る。
もちろん査定額の高い不動産会社に依頼したほうが得だ。僕が売った土地の場合で査定額に200万円以上の差がついた。
そして売却のための宣伝方法や販売網も不動産会社によって違う。広い土地に最適な売り方で売却活動を展開してくれる不動産会社に依頼しなければ、いくら査定額が高くても売れ残る。
だから土地売却を依頼するときは、複数の不動産会社を比較しなければいけない。
以下で、信頼できる不動産会社を見つけられるサービスを紹介しておく。どれも全国的にサービスを広げているので、田舎の方の土地を売るため業者探しに困っている人にもおすすめだ。
イエイ不動産売却査定
イエイ不動産売却査定は、日本で最大級の不動産一括査定サービスだ。
10年で400万人以上が利用しているというのだから、実績はすごい。
1,000社以上の不動産業者が参加。大手はもちろん、中小の不動産業者も査定に多数参加している。
査定のための入力はたったの60秒で終わる。あとは待っておくだけ。最大で6社まで査定額を提案してくれる。
査定も含め業者の対応が早いと評判。不動産は持ち続けている間コストが発生するから素早く売りたい人はまずイエイを試してほしい。
イエイの使い方
査定は簡単に終わる。画面の指示に従って入力していけばいいだけだ。
まずは物件のタイプと場所を入力する。
次に、間取りと広さなど物件の情報を入力していく。
正確な築年数や広さを知らない場合は、「覚えていない」を選択できるからいい。
そして、アンケートに答えていく。不動産会社への希望も伝えられる。
賃貸に住んでいる場合、また、査定の理由が離婚の場合など、住人に査定のことを秘密にしたいケースがあるよね。そういう希望も伝えられるから安心だ。
現地に来てもらって正確に査定してほしければ訪問査定を。
とにかく手早くざっくりと査定してほしい場合は机上査定を選ぶ。
電話は嫌、メールだけの連絡にしてほしいなど、特別な要望があれば、最後のメッセージ欄へ書いておこう。
最後に査定結果を受け取るための情報を入力する。
これだけで完了。僕の場合で6つの不動産会社へ査定を依頼できた。
それぞれの不動産会社でまったく特色が違うのがわかる。これだけ違いのある不動産会社へ一括で査定できるのは本当に便利。
どうだろう? めちゃくちゃ簡単に複数社で査定できることがわかってもらえたと思う。
ぜひ以下をクリックして、同じように査定を試してみてほしい。
スマイスター不動産売却
利用者350万人。イエイより少し少ないけど、実績としては十分信頼できる。
1200社以上の不動産業者から、最大で6社から査定を取り寄せられる。
大手だけでなく、田舎の地域密着型の不動産屋も登録している。
個人情報をしっかり保護している企業に与えられるプライバシーマークも取得済み。信用性はバッチリ。
売れないといわれた不動産でも1〜3週間以内に買い手が見つかったという口コミも多く見つかった。
以下はスマイスターの評判だ。
売れそうになかった田舎の土地が売れた。
1ヶ月や半年以内で売れた。
こうした売れた口コミだけでなく、単に査定をしてみていくらくらいで売れるのか知りたかったという人の感想も見られる。
実際に査定をしてみたい人は以下のリンク先を覗いてみてほしい。
イエウール
イエウールも豊富な実績を持つ。全国1200の不動産会社の中から最大で6社に査定してもらえる。
地方の不動産屋もたくさん登録している。
現住所と離れた田舎の物件でも安心して任せられる不動産会社が見つかる。
イエウールの使い方も簡単だ。
最初に、一戸建て、分譲マンション、土地かを選択するだけ。そのあと画面の質問に答えていけば最短で60秒以内に査定が終わる。
以下をクリックすればイエウールのサイトを確認できる。その簡単さを味わってほしい。
結局、広い土地の売却は一括が良い、分割が良い?
結論として「一括か分割か?」。この答えを言い切るのは、やっぱり難しい。
分割して売り出すほうが、個人の買い手は見つかりやすいだろう。
でも、一度、土地を分けて売却を始めると、やり直しはできない。
分けた土地の一部が売れ残ったらどうしよう? 一括で売却しておくべきだったと後悔しても取り返しはつかない。
土地を売却できるかどうかは、不動産会社の査定と宣伝方法にもよる。「広すぎる」という、不利な条件でも信頼して任せられる不動産会社を正しく選びたい。
以下に、不動産会社の選び方の基本をまとめておいた。土地の売却を始めるとき、最初に知っておくべき内容なので、まだの人は必ず読んでおくといいよ。
デメリット2. 仲介手数料が倍以上になる
広い土地でも一括で売却すれば、不動産会社に払う仲介手数料も1回分で済む。
だけど、分割して売却した場合は、売却した数だけ仲介手数料を払うことになる。
仲介手数料は400万円を超える売買額だと一定額。つまり、2筆の土地を売却すると「2倍」の仲介手数料を払わなくちゃいけない。
↑上記ですが2筆だと仲介手数料が2倍になるんでしょうか?私が説明を受けた不動産屋さんと異なる回答で心配になっております。なぜ2倍になるのかご教示いただけましたら幸いです。
ご質問ありがとうございます。
ややこしい書き方で不安を与えてしまい申し訳ございません。
2つに分けた土地を売る場合、両方とも売れたと仮定すると、売却が2度成立しているので、仲介手数料も2度発生するという認識で書きました。
もし僕の認識に誤りがある場合はご遠慮なくご指摘ください。記事の方も訂正しますので。