ハーリー今回は、土地やマンションを近所にばれずに売る方法を伝授するよ。
不動産を売却する理由はひとそれぞれ。
まわりに知られずこっそり売りたい人はぜひ最後まで読んでみてね。
あなたが不動産を売却する理由はなぜでしょうか？
僕の場合は、相続した土地に使いみちがなかったからです。
持ち続けていても固定資産税がかかるだけ。
生活している場所から遠く離れたところにあったため、家を立てて住むわけにもいかず、田舎の土地で駐車場やアパート経営のような収益化も無理だったので、もう売るしか処分の方法がありませんでした。
その土地を売るときは、あまり周囲の人に知られたくありませんでした。
というのも、その土地は先祖代々受け継いできたものだったので、特に親戚連中に知られると、あれこれ言われるかと思ったからです。
田舎は話が回るのは早いので、売りに出したことが近所に知られると、すぐに親戚まで伝わってしまいます。
こういう僕の理由の他にも、売却を秘密にしたい理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 離婚による売却
- 借金返済のための売却
- ストーカー被害から逃れるための売却
- 近所の嫌がらせが原因
僕の場合は、単に親族関係からのツッコミがいやだっただけなので、バレたらバレたで仕方ないと思っていましたが、上のような深刻な理由で秘密にしたい人は、真剣にその方法を知りたいでしょう。
そこで、今回は「近所に内緒でマンションや土地の売却を進める方法」について解説していきます。
まわりに秘密で不動産を売るには、いくつかコツがあります。
ぜひここで覚えていってください。
広告の種類とエリアを限定する
一般的に、買い手を探すための不動産の売り出し広告は、その不動産が所在する近隣地域がターゲットに設定されます。
その理由は、不動産の一番の買い手が以下のような層だからです。
- 住み慣れた地域に引っ越したい
子供の独立がキッカケに別の住まいに移り住む場合、わざわざ遠方の地域よりも住み慣れた地域を選びます。
また、今後多くなるであろう、親の高齢化をきっかけに家探しをする場合も、できるだけ親が住み慣れたエリアへ引っ越しを考えます。
このように一般的に不動産の売買は近所のエリアで完結する場合が多いのですね。
だから、ちらしのポスティングや新聞の折り込み広告などは、売却対象の不動産がある近隣エリアで行われることが中心になるわけですが、もちろん、この普通の方法で買い手を探そうとすると、不動産を売り出したことが近所の知り合いにもろにバレてしまいます。
それを避けるには、広告の種類を「近所以外のエリアにアプローチするインターネット広告」を優先する方法があります。
ただし、このアプローチに変更することで、当然ながら、以下のようなデメリットが生まれます。
売却期間の長期化ですね。
近所を外すことで、最も売れるターゲットにアピールできなくなります。
それによって買い手が見つからず、売り出し期間が長引いてしまうわけですね。
ハーリー近所に知られるリスクを減らすなら、近所への広告をやめる。
でも、そうすると売れないリスクが高まる。
ということだよ。
売り出し期間が長ければ長いほど、不動産の維持費や管理の手間など負担が大きくなります。
そのため、もし秘密に売りたいことを優先し、近所への宣伝広告を避ける場合は、必ず事前に「どの程度のニーズがネット上であるマンション(土地)なのか」ということを不動産会社に確かめておきましょう。
ネット広告だけで売却を進める場合の、およその売却期間を先に知る必要があるわけです。
そうすることで、本当に秘密に売却活動を進めていくか、あるいは、バレても仕方ないと割り切って普通に売却を始めるかの正しい判断ができます。
媒介契約で「一般媒介契約」を結ぶ
不動産会社に売却の仲介を依頼する際には、媒介契約を締結することになります。
媒介契約の種類は以下の3つ。
- 一般媒介契約
- 専属媒介契約
- 専属専任媒介契約
あなたがもし売却を秘密にして進めたいなら、選ぶ媒介契約は「一般媒介契約」です。
なぜなら、レインズへの登録を避けることができるからです。
ハーリーレインズは、不動産業者の間で物件情報を流通させるための専門的なネットワークシステムのこと。
レインズに登録された不動産は全国の不動産会社に公開されてしまうので、売り出した情報が不特定多数の不動産会社に知られてしまう恐れがあるんだ。
専属媒介契約・専属専任媒介契約の契約を結ぶと、不動産情報を「レインズ」に登録する義務が生じてしまいます。
しかし、一般媒介契約ならレインズへ登録する義務はありません。
意外と不動産を秘密で売却したい顧客は多いです。
不動産会社はレインズ以外でも独自の業者間の付き合いやネットワークを持っています。
秘密に売買したい顧客からの要望に対応して、その独自のネットワークを活用し買い手を探してくれる業者もいます。
不動産を売却するときは、不動産会社への査定から始まります。
その査定のときに、秘密で不動産を売りたいことを告げ、レインズ以外の販売網があるかどうかを確かめてみるといいでしょう。
ハーリーただし、一般媒介契約を結ぶときは、いくつか注意点があるよ。
必ずレインズへの登録義務以外の部分で専属媒介契約、専属専任媒介契約との違いを知って契約しよう。
媒介契約の違いは以下でも説明しているので、詳しく知りたい人は読んでみるといいだろう。
初めての不動産売却。不動産会社との媒介契約はどれが有利？
専属媒介契約・専属専任媒介契約では「複数契約禁止」「定期業務報告」などの規約があります。
これらの規約は、不動産会社の営業活動を活発にさせる効果があります。
一般媒介契約ではそのような規約がないことから、上記2種類の媒介契約に比べると営業の優先度が低くなってしまう恐れがあります。
特に一般媒介契約では、不動産会社による業務の報告義務がないので、「今どのように売却活動が進んでいるか」ということを把握することができません。
確かにまわりに秘密で売却を進めることはできても、不まじめな不動産会社の営業活動に気づくことができないと、売却自体を失敗してしまいます。
一般媒介契約を結ぶときはなおさら信頼性の高い不動産会社を選ぶ必要があります。
信用できる不動産会社を見つけるには、複数社で比較するしかありません。
以下に詳しい記事があるので、ぜひ読んでみることをおすすめします。
不動産買取業者を利用する
不動産を売る方法は、業者へ仲介してもらうだけではなく「買取」という方法もあります。
ハーリー買取は、広告活動を通して一般の人から買い手を探すのではなく、不動産業者がマンションなどを買い取ることを前提とした取引形態のこと。
以下も参考にしてね。
仲介と買取の違い。土地売却はどっちがお得？
たとえ広告の種類やエリアを制限したとしても、売却自体を完璧に秘密にすることはできません。
しかし、不動産業者による買取であれば、広告活動や購入希望者の内覧対応などが不要なため、売却そのものを内緒にすることができます。
また、買取には仲介で要する仲介手数料がかからないこともメリットです。
買取業者が提案してくる売却価格に問題がなければすぐに売り払うこともできます。
不動産売却では、いつまでも買い手が見つからないという不安が必ずありますが、買取業者を利用すれば、売れ残りの心配がなくなり、不動産が現金化したあとの計画をスムーズに立てられます。
買取を利用するデメリット
秘密性をもっとも優先するなら買取はバッチリですが、同時に買取ならではのデメリットもあります。
買取のデメリットとして1つ目。
それは、相場の割安です。
不動産の買取業者は買い取った不動産を新たに売りに出して利益を得る必要があります。
そのため、買取による売却価格は仲介で売れる「70%~80%」の価格になってしまいます。
つまり、仲介なら2,000万円で買い手が見つかるマンションが、買取なら1,500万円前後まで割安になってしまうということです。
個人売買で売却する
個人間での売却も、秘密で不動産を処分したい場合に有効な手段です。
売主自身が直接買い手と交渉する個人売買は、不動産会社の広告活動が必要ありませんよね。
よって、近所に売却したことを内緒にすることが可能です。
個人売買のデメリット
不動産会社を挟まずに売却を完結できる個人売買。
不動産会社へ仲介手数料を払わずに済むこともメリットですが、個人売買には一般的にデメリットのほうが多いです。
というのも、不動産の売買は専門的なノウハウが必要だからです。
いくら秘密に売れるからと言っても、あとあと大きなトラブルになりやすい個人売買は避けたほうが賢い。
もし個人売買に踏み切るなら、必ず不動産売却のための専門知識を身につけてからにしよう。
土地を個人売買で売却するときの注意点。個人で知人・親族へ売るときのリスクとは？
不動産の売却には「売買契約書」を作ったり、「不動産登記」のような専門的な業務や手続きがいります。
不動産会社を介する売却ではこれらの工程を業者がすべてサポートしてくれます。
しかし、個人売買ではすべてを売主自身が行わなければなりません。
専門的な知識がないと、知らないうちに法律違反をしていたり、あとでトラブルになる契約の方法をしていたりするリスクがあります。
もし、将来的にトラブルが起こった際も、個人売買では売主が責任を追求されることが多いです。
そういった点を踏まえると、個人売買を選択するかは慎重に選ぶべきです。
最初の査定では「机上査定」を利用する
所有している土地やマンションがいくらくらいで売れるのか？
その値段を不動産会社に見積もりしてもらうことを「査定」といいます。
不動産の売却は常に査定からは始まり、査定の方法は以下の2つがあります。
- 机上査定
- 訪問査定
もし、秘密で不動産を売却したいなら、最初は机上査定を選びましょう。
机上査定とは「過去の成約価格」「周辺の類似不動産」「不動産市場の動向」などのデータを元に、おおよその不動産価格を算出する方法をいいます。
机上査定の結果はメールや郵便、電話などで連絡されることになるため、誰にも知られずに査定結果を知ることができます。
一方の訪問査定とは「実査定」とも呼ばれ、不動産会社が実際にマンションや土地に訪れて詳細な不動産価格を算出する方法をいいます。
不動産がある現地に不動産業者が調べに来るので近所に気づかれてしまう恐れがあります。
机上査定のデメリット
机上査定は秘密にしておけますが、見積もりの金額はあくまでデータのみを元にしている不動産価格なので、価格の正確性があまりありません。
特に中古マンションは、日当たりや眺望、経年劣化による実際の状況などの細かい要因によって価格が大きく異なります。
真剣に売却準備へと移るためには、どこかのタイミングで必ず訪問査定が必要になります。
近所の不動産会社を避ける
近所の不動産会社を利用すると、不動産会社への出入りや業者が立ち寄ったときなど思わぬタイミングで見られてしまう可能性があります。
このような失敗を避けるためにも近所の不動産会社は選ばず、あえて少し離れた不動産会社を選ぶことも、秘密に不動産を売却したい場合は、有効的です。
遠方の不動産会社を探すにはネットの一括査定が便利です。
複数の不動産会社から査定と買い手を見つけるための宣伝方法を提案してもらえます。
提案時に秘密で売りたいことを告げれば、不動産会社ごとにベストな進め方もアドバイスしてくれるはずです。
査定額が高く、信頼性の高い不動産会社を選びましょう。
ただし、一括査定サイトでは、1つの業者へ決めるまでは複数の不動産会社とやり取りを行う必要があります。
営業のための連絡も煩わしいと感じることがあるでしょう。
しかし、
ハーリー不動産を売るとき一番失敗するパターンが、複数社を検討せずに1社だけに丸投げしてしまう売り方
ハーリー1社だけを信じ込んでしまうのは本当に危険。
その不動産会社の査定額が適切な値段になっているかわからないし、本当に効果的な宣伝をしてくれるかどうかも不安。
複数を比較することで、ベストな業者を見つけられるんだよ。
不動産会社によって、売却が得意な物件のタイプや販売網も違います。
秘密に売りたい場合は、特に、近場ではなく遠方に広い販売網を持つ不動産会社を利用するべきです。
いくつか不動産会社を比べて、もっとも実績を持つところに依頼するのが賢い売り方です。
不動産の賢い売り方については、下の記事でまとめています。
図解で初心者にもわかりやすく説明しているので、これから売却に向けて準備するという人は特に読んでおくといいでしょう。
不動産を秘密で売却したい まとめ
今回は「不動産売却を内緒で進める方法」という題材をテーマにして解説していきました。
いくつかの方法はあるものの、100%内緒にしておくのは、実際難しいのですが、これまで説明してきた方法を使うことで、バレずに売却を終わらせられる可能性は高まります。
必ず売却準備に入る事前に「秘密で売りたい」と不動産会社に伝えておきましょう。
情報漏洩のリスクを極力下げ、もっとも売れる可能性の高い方法を、売却のプロである不動産会社と一緒に検討するのが、一番の方法です。
