専任媒介契約中のあなたは以下と同じような不満を抱えていないだろうか?
相続した土地をできるだけ早く売却したい。
あるいは、
住み替え用に今のマンションをできるだけ高く売りたい。
そのために不動産会社を信じて専任媒介契約を結んだ。
それなのに今! 担当の不動産屋の対応に「不満」を感じている。
こんな営業方法で売れるのかなあ……
実は僕も同じ不安を感じた経験がある。
専任媒介契約した不動産屋の営業方針に不信感でいっぱいになったことがあるんだ。
専任媒介契約の途中でも、もし可能なら解約して、別の業者に依頼したい。
契約中の不動産屋に不満があると、そう思ってしまうのは仕方ない。
不動産の売却を成功させられるかは、仲介契約を結んだ不動産会社の営業スキルにかかっている。
こんな不動産屋じゃ売れそうにない!
そう感じているのに、別の業者へ不動産の売却を依頼することができない。
なぜなら、専任媒介契約が、契約中、勝手に別業者へ乗り換えることを禁止してるからだ。
こんなことなら専任で契約しなけれなよかった。後悔してもあとの祭り。
だから不動産会社との「媒介契約の種類」については、契約前に正しく理解しておかなければならない。
媒介契約とは、不動産屋に土地やマンションの売却を頼むときにする契約だよ。
媒介契約には、3つの種類がある。
専任媒介契約、専属専任媒介契約、一般媒介契約の3種類だよ。
その媒介契約の種類によって、あなたの「できること」、「できないこと」が違う。
そこで今回は、以下のことを詳しく書いていく。
- 専任媒介契約と他の契約方法との違い
- 専任媒介契約のメリット・デメリット
- 専任媒介契約の「できること」と「できないこと」
専任媒介契約の途中でも「他の業者に依頼できるのか」についても詳しく説明するので、期待してほしい。
ぜひ今回のこの記事で、不動産屋との媒介契約のルールを理解しておこう。
契約中の不動産屋へ不満が生じたとき、どうすればいいかがわかるからだ。
信頼できる不動産会社の見分け方も解説する。最後まで読んでいってほしい。
専任媒介契約中の不動産会社の営業に不満がある
僕の例を出そう。
330坪の土地を相続した。最終的には2300万円で売却できたけど、売れるまでは苦難続きだった。
売る以外に収益目的の使いみちがなかった。持っていても将来性のない土地だったんだ。
固定資産税のことも考えて、可能な限り早く高く売却を成功したい。
でも、そもそも需要の少ない土地だから、買い手が見つかるか不安だなあ……
土地を早く高く売りたい。だから不動産会社と専任媒介契約を結んだ。
それなのに契約した不動産会社の営業方法がだらしない。以下のような不満や不安がでてきた。
これらは不動産売買の媒介契約における代表的な不満や悩みだ。
- 営業結果の報告が遅い
- 購入希望者がいたことを報告してこなかった
- 査定額に納得できないまま売出しを始めたのに、さらに値下げされた
- 熱心に営業活動しているとは思えない
- こちらからの要望になかなか応えてくれない
こうした不満が積み重なって「契約中に他の業者への依頼は可能なの?」という「不動産会社の乗り換え願望」へつながるんだ。
媒介契約の途中で、さまざまな悩みが出てきたら、
依頼する不動産会社を間違えたと思ってしまうよね。
実は、僕も土地の売却が全然うまくいかなかった過去を持つ。
土地を相続し、売却を決意したけど、媒介契約を結んだ不動産会社の営業方法では、なかなか売れなかった。不安や不満が募り、結局、その不動産会社では買い手が見つからずに失敗した。
はっきり言って、土地売却がうまくいくかは「不動産会社の営業スキル」が何より重要だ。
だから「信頼できる不動産会社」を見つけなくちゃいけない。
そして、信頼できる不動産会社を見つけるためには、「媒介契約」について正しく理解しておくことが重要。
媒介契約のシステムを正しく理解できてなかったら、信頼できる不動産会社と適切な媒介契約を結ぶことができない。
- 売却途中の不動産屋にストレスを抱えたくない
- 土地を早期に高値で売却したい
あなたにこんな欲があるなら、以下を読んで不動産屋との媒介契約の種類をきっちり覚えていってほしい。
信頼できる不動産会社の見つけ方
信頼できる不動産会社を見つけるといっても……
業者の数はめちゃくちゃ多いし、どうやって選ぶかもわからない。
確かにネットを検索しても、売りたい土地の周辺を探しても不動産屋はたくさん存在する。
その中から、どうやってベストな不動産屋を選べというのか?
実は答えはひとつ。
複数の業者で比較すればいいだけ。
信頼できる不動産会社を見つけるには、「査定」を複数の不動産屋へ依頼する。
複数の不動産で査定すれば、不動産の売却成功を決める、以下の重要な情報が得られる。
- 土地が売れそうな値段=査定額
- 土地を売る方法=宣伝方法
査定額と宣伝方法は、不動産屋によって違う。査定額と宣伝方法を業者ごとに比較して、ベストな依頼先を選ぶんだ。
これが一番失敗しない不動産会社の選び方だ。
実は、不動産会社と専任媒介契約を結んでいる状態でも、査定は他の業者へ依頼しても構わない。
契約上、全然問題ない。安心してほしい。
だから、いま専任で契約している不動産屋に不満があれば、他の業者に査定を依頼してみるといい。
もっと高値で売れると査定してくれる業者もいれば、もっと早くに売れる宣伝方法を提案してくれる業者もいる。
より良い値段で早く売れそうな宣伝方法を提案してくれる業者が他に見つかれば、そっちへ乗り換えてしまえばいい。
だいたい不動産屋選びで失敗している人は、媒介契約の前に1社しか検討していない。
複数の業者で比較すれば、必然と信頼できる不動産会社が見つかる。
ただし、これだけは注意。
今の専任契約が終わるまでは「新しい契約」はNGだ。
でも、査定や売出し方法を提案してもらうことはOK。専任媒介契約の途中でも、別の業者に不動産査定と売却の相談はできるんだ
専任媒介契約に対して、もしあなたが不動産屋と「一般媒介契約」なら契約中に他の業者とも並行して契約できる。だから媒介契約のシステムを知っておくことが重要。
媒介契約の種類によって「できること」と「できないこと」が違うからだ。
媒介契約とは?
媒介契約とは、不動産会社に不動産の購入・売却の仲介を依頼するときに結ぶ契約のことだ。
媒介契約には以下の3種類がある。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専任専属媒介契約
3つの媒介契約はのどれを選ぶかは依頼主自身が選ぶことができる。
3つの媒介契約の差を知らないと、どれを選べばいいかわからないよね。
媒介契約の種類が変われば、契約上、不動産屋と約束する内容が変わってくる。
結ぶべき媒介契約の種類を間違わないよう、それぞれの違い、メリット・デメリットを説明しておく。
一般媒介契約とは?
一般媒介契約は、同時に複数の不動産会社に仲介を依頼できる契約だ。
依頼主自身が、自分で土地の購入者を見つけることもできる。
- 複数の業者と同時契約がOK
- 自分で買い手を見つけるのもOK
この2つは大きなメリットだけど、注意したいのは以下のこと。
一般媒介契約では、不動産会社に「報告義務」がない。
不動産屋がいまどんな宣伝方法で不動産を売り出しているか?
何人くらい購入希望者からのお問い合わせがあったか?
こうした業務の報告をあなたにしなくてもいいんだよ。
不動産会社が営業の報告をあなたにする必要がなく、しかも、契約の期間に制限はない。
報告義務がないのは、あなたにとって大問題だ。
不動産会社がさぼっていてもわからない。不動産屋の働きを正当に判断できない。
さらに、一般媒介契約では、不動産屋に売りたい物件をレインズへ登録する義務がない。
レインズとは?
国土交通省が指定する不動産流通機構が運営する物件情報ネットワークのこと。
レインズに物件を載せることで全国の不動産屋が連携して買い手を探せるんだ。
レインズへの登録は、土地でもマンションでも不動産を売り切るのにとても有利な方法だ。
でも一般媒介契約では、不動産屋にレインズの登録義務はない。一般媒介契約だと、効果的な宣伝方法を使えないリスクがあるってことだ。
専任媒介契約とは
専任媒介契約は、複数の業者に依頼できない契約のこと。契約期間3ヵ月以内だ。
専任媒介契約では、1社しか不動産の売却を依頼できないので、販売網は狭くなってしまう。
でも、不動産会社には2週間に1回以上のペースで依頼主に営業を報告する義務がある。不動産会社の営業努力をチェックできるわけ。
もし不動産会社が買い手を見つけることができなくても、専任媒介契約は、依頼主自身で購入者を見つけることもできる。
一般媒介契約と違ってレインズへの登録も義務化されてる。
物件情報の全国ネットワークを利用し、不動産屋同士が手を組んで買い手を探せるんだよ。
専属専任媒介契約とは
専属専任媒介契約は、以下の2つを禁止している契約スタイル。契約期間は3ヵ月以内だ。
- 複数の業者へ不動産売却を依頼
- 依頼者自身で購入者を見つけること
この2つができないのは、不動産売却を成功させる上ですごく不利。
だけど専属専任媒介契約では、不動産会社は1週間に1回以上のペースで依頼主に売却の進行具合を報告する義務がある。
宣伝方法、購入希望者からのお問合わせの数と内容など、土地売却のために不動産屋が頑張る営業内容を詳しく知ることができる。
専属専任媒介契約もレインズへの登録が義務化されてるよ。
全国的に買い手を探せるから、近所で需要のない土地やマンションでも売れる可能性があるよ。
媒介契約の比較表
いままで説明してきた、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の違いを表にしておくね。
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
---|---|---|---|
複数の業者に依頼 | ○ | × | × |
自分で買い主を探せる | ○ | ○ | × |
契約期間 | 規制なし | 3ヵ月以内 | 3ヵ月以内 |
報告義務 | 義務なし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
指定流通機関への登録義務 | 規制なし(任意で登録できる) | 契約日から7日以内 | 契約日から5日以内 |
専任媒介契約の途中に他の業者へ査定を依頼してもいいか?
専属専任媒介契約も含めて、新しい査定の依頼は契約の途中でも可能だ。安心してほしい。
専任媒介契約の途中に他の業者と媒介契約を結んでもいいか?
他の業者と新しい媒介契約は、専任媒介契約・専属専任媒介契約の「契約中」では結べない。
でも3ヵ月以内の契約期間が終われば自由。新しい売ってくれそうな業者と契約しよう。
いち早く他の業者と契約を結びたい場合、きちんと理由を説明すれば、専任媒介契約・専属専任媒介契約中でも今の業者を解約することができる。
隠れて他の業者に依頼しているのが見つかると、損害賠償につながる。絶対にやっちゃだめ。
複数の不動産業者へ査定を依頼する方法
媒介契約の種類について理解できたかな。
次は信頼できる不動産会社を見つける方法だ。
必ず複数の不動産業者へ査定を依頼して、最も売れそうな売却価格と最も売れそうな宣伝方法を提案してくれる業者を選ぶんだ。
といっても、いちいち複数の業者へ査定依頼するのは手間だ。そこで使うのが一括査定のサイト。
実は僕も一括査定サイトを使った。査定額の差に驚いたよ。
以下のサイトを使ってみると、安い査定額と高い査定額で220万円も違ったんだ。
あなたの不動産の最高価格が無料でわかるサイト
一括査定で得られる査定額をまず比較しよう。
高い不動産業者は魅力的だけど、客寄せのためわざと高い値段を付けていることがある。
そこで重要になるのが、査定額の根拠だ。なぜ、この値段で売れるのか、売却価格を値付けした理由をきこう。
そしてもう一つ必ず確かめるのが、売却不動産の宣伝方法だ。不動産の宣伝方法には以下の5つがある。
- ちらし
- 看板
- 口コミ
- タウン情報誌
- インターネット
どれを利用するかで販売網の深さと広さがぜんぜん違う。
もともと需要の高い「売れそうなマンション」なら、近場でチラシをまいただけで売れる。
でも、僕が持ってた「そもそも売れない土地」は、チラシや看板ではじゅうぶんな宣伝方法にならない。そういう近所で買い手が見つからない不動産は、インターネットへ載せたとたんに売れるということもある。
だから、査定額と一緒にどんな方法で購入希望者を集客するつもりなのかを絶対に不動産会社へ確かめること。
その結果を比較して、信頼できる不動産屋を選ぶんだ。
専任媒介契約の不動産会社に不満があるあなたへ
売却したい不動産が早く売れるかどうかは、不動産会社の営業スキルが必要だし、売ってやろうという気合も必要。
精神論で売れるほど簡単な話ではないと思うだろう。
けど、本当に担当営業マンのやる気が売却予定の不動産の未来を握ってる。
実際、いまあなたが不動産会社へ感じている不満は、担当営業マンの対応によるところも大きいはず。
少しでも契約している不動産会社の対応に不満を感じている場合は、まず営業方法について交渉してみよう。それで対応が改善されないときは、専任契約でも中途解約して新しい不動産会社と契約すればいい。
ただ、そのときは必ず複数の不動産業者で査定してから契約しよう。1社だけで決めてしまうと、また同じ不動産屋選びの失敗をすることになるから。
複数の不動産業者で査定する方法は以下のサイトがおすすめ。僕の場合で査定額が200万もプラスになった。
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心底頼れる不動産会社へ出会えることを願ってる。