不動産を売却するとき、「仲介」と「買取」、2つの方法がある。
仲介と買取の違いは、簡単に表すとこうなる。
- 仲介=不動産会社に買い手を探してもらう方法
- 買取=不動産会社に直接買い取ってもらう方法
仲介か買取か。どっちを選ぶかはとても重要だよ。
というのも、仲介か買取かで、手続きの流れや売れる値段が全然変わってくるからだ。
不動産を売るときは、できるだけ早く高く売りたいよね。
仲介と買取。どっちを選んだほうが得なのか?
不動産の売却を始める人には、気になるところだろう。
これから仲介と売却の違いを詳しく説明していくから、ぜひ最後まで読んでベストな売却方法を選択するヒントにしてほしい。
不動産売却の仲介と買取の違い
冒頭にも挙げた通り、仲介と買取の違いは簡単にいうと以下のようになる。
- 仲介=不動産会社に買い手を見つけてもらう
- 買取=不動産会社が買い手になる
売る相手が変わるので、当然、売れるまでの流れ、売れる値段も変わる。
具体的に挙げてみよう。仲介と買取では以下の点で違いがあるんだ。
- 手順
- 値段
- 期間
- 費用
- 宣伝方法
この5つの違いは。絶対に知っておくべきだよ。
仲介か買取か間違った売り方を選んでしまうからだ。売り方を間違うと、売れ残ったり、売れても希望より安く売ることになったりしちゃうよ。
後悔しても、売った土地は取り戻せない。前もって、仲介と買取の違い、そして、それぞれのメリット・デメリットを理解しておくべきだ。
仲介と買取 売れるまでの手順が違う
仲介業者か買取業者か、まずは売却を終わらせるまでの手順がぜんぜん違うので比較してみよう。
先に仲介による売却の手順を説明する。
仲介の売却手順
1. 査定依頼
不動産の売却はまず査定から始まる。
土地、あるいはマンション。いくらくらいで売れるのかを不動産屋へ見積ってもらうわけだ。
2. 価格提示
最初の査定でわかるのは、「だいたいこれくらいで売れるだろう」という目安に過ぎない。
売却を本格的に始めるにあたって、査定額を基準に市場価格や不動産会社ごとの独自の調査から、より具体的な売り出し価格が決められる。
この売出し価格は、あくまで売却を開始するときに決められる売値だ。必ずしも売り出し価格で売却できるとは限らないから注意しよう。
売却に時間がかかったり、購入希望者との交渉によっては、売り出した価格よりもグンと値下げして売らなければいけないこともある。
3. 不動産会社と仲介契約
不動産会社の提案してきた売り出し価格に同意できれば、仲介契約を結ぶ。
仲介契約は、不動産会社に買い手を見つけてもらうための契約だ。
売れるかどうかは、不動産会社の腕にかかっている。自分が売りたい不動産の条件に近い実績を豊富に持つ業者を選ぼう。
4. 広告期間&買受の申込み
仲介契約後、不動産会社が物件を売るための営業活動を始める。買い手を見つけるための宣伝広告を展開するというわけだ。
仲介業者の営業活動がうまく実を結び、購入希望者が名乗り出ると、買受の申込みが仲介業者経由で売主に入る。嬉しい知らせだ。
5. 価格交渉
購入希望者からの最初の打診で売却が決着することは珍しい。価格や引渡し日などの条件を交渉することになるだろう。
売主と買主が直接交渉をしてしまうと、トラブルが起きやすい。交渉は経験豊富な不動産会社へ任せたほうがいいだろうね。
価格交渉は、買い手が強気に出てくることが多い。売りたいからといって、買い手側に有利な条件を無理やり飲み込まないように。あとで必ず後悔するから。早く売りたい気持ちはわかるが慎重に検討しよう。
売主が同意しない限り、交渉はまとまらない。ノーと言えば、売却活動は白紙に戻る。
頑固に条件を変えなければ、売れ残るリスクが高くなる。、購入希望者の出方や交渉の進み具合によって、売却価格や条件を柔軟に工夫しなければいけない。
6. 売買の契約
売主と買主の間で交渉がまとまると、不動産会社が間に立って売買契約が行われる。売り手と買い手の間で交わす契約だ。
これにて不動産会社の仲介による売却は完了する。
買取の手順
ここからは買取による不動産売却の手順を説明する。
買取は、買主を探し出す仲介とは全然違う手順で物事が運ぶよ。
仲介との手順の違いをちゃんと理解しておこう。売却をスムーズに進められる。
1. 査定依頼
買取の場合も、やっぱり査定から始まる。売却の対象となる土地をいくらで買い取ってくれるか見積もりをしてもらうわけだ。
2. 価格提示
査定時の値段はあくまで概算。
査定額に前向きなことを伝えると、買取業者と本格的に買取価格の交渉が始まる。
3. 打ち合わせ
条件やスケジュールを打ち合わせ、売買の決着を目指す。
4. 契約&売却
提示価格に納得し、売買スケジュールが滞りなく進むと契約で売却手順が完結する。
仲介と買取 売却期間の違い
仲介と買取を売却期間で比較すると、買取の方が早期で売れる可能性が高い。
先ほどの手順のところで説明したね。
買取の場合は買い手を探す必要がない。不動産会社へ直接売ってしまえるから、買い手を探すことに時間をかけずに済むんだよ。
一方で、仲介は買主を探し出さなければいけない。
必然的に「仲介」の方が「買取」よりも時間がかかってしまうことになる。
売却が終わるまで、すんなりいくと「1ヵ月」の買取に対して、仲介は最短で「1ヵ月」。
長々と売却に時間をかけても、条件や値段の折り合いがつかず、買い手が見つからない失敗もありえる。
売却までの期間が短いということのは買取の強み。すぐに土地を「現金化」できれば、具体的に言うと以下のようなメリットが得られる。
- まとまった資金が手に入る
- 固定資産税を払わなくてよくなる
- 土地の値下がりを回避できる
- 土地の維持費が不要になる
- 土地を管理する手間がなくなる
どうしても早く売ってしまいたい人は、買取を目指して不動産会社を探してみるのもいいだろう。
仲介と買取 売れる値段が違う
仲介で売れる値段 > 買取で売れる値段。
もちろん土地の条件にもよるが、一般的には仲介の方が買取よりも高く不動産を売却できる。
買取価格は仲介で売れる価格の「7割程度」安くなる傾向があるんだ。
買取のほうが仲介よりも安くなる理由。それは、不動産会社の利益のためだ。
不動産会社は、買取した土地に手を加えて再販する。市場価格よりも安く買取り、利益が出るように市場価格に近い値で売り出す。
そのため、仲介では「5000万円」で売却できる土地も、買取では7割程度の「3500万円」まで売却価格が下がってしまうというわけだ。
仲介と買取 かかる費用が違う
不動産を売るときは、お金が入ってくるだけではない。出ていくお金もある。
仲介と買取では、売却時にかかる費用が違うというわけ。
仲介の費用 > 買取の費用。
仲介の方が買取よりも費用が高くなる理由は、「仲介手数料」があるからだ。
不動産屋に売却を仲介してもらうときの手数料。それが仲介手数料。売却が成立したときに発生する。
仲介手数料の金額は法律で決まっている。不動産会社が請求できる上限額に制限があるわけだ。上限額は「売買された取引額」によって変わる。以下の表を見てほしい。
取引額 | 仲介手数料 |
---|---|
200万円以下 | 取引額×5% |
200万円超~400万円以下 | 取引額×4%+2万円 |
400万円超 | 取引額×3%+6万円 |
簡単な例で仲介手数料を計算してみよう。
不動産会社に仲介を依頼して土地を「5000万円」で売却する。そのときの計算式は「5000万円×3%+6万円」。結果、仲介手数料として「156万円」を不動産会社に支払うことになる。
不動産会社は、買取では不動産を安く買い取って高く売り出し「利益」を獲得する。
仲介では、仲介手数料による「利益」を獲得する。
不動産会社が不動産の売買で利益を得る仕組みだね。
仲介と買取 宣伝方法が違う
買取は不動産会社が買い手になるため、仲介のように購入希望者を探す必要がない。
仲介では、買い手を見つけるための大々的な広告活動を行う。そのため不動産を売りに出すことがまわりに知れ渡る。
土地情報は「レインズ」という国土交通省から指定を受けた流通機構に登録される。レインズに登録された不動産情報は、会社の規模を問わず全国どこの不動産会社にも共通で閲覧が可能だ。
離婚、住宅ローンの返済など不動産を売り出す理由は人それぞれ。中には、秘密裏に進めたい不動産の売却もある。その場合は大々的な宣伝が不要な買取を選ぶべきだろう。
売却を隣近所に知られたくないなら仲介よりも買取を検討したほうがいいよ。
まれに、「周りに知られたくないけど、どうしても仲介で高く売りたい」という売主がいる。
レインズに登録せず、宣伝用のチラシをまかないなど、ひっそり売却活動はできるが、買い手が見つかる可能性が低くなる。売却までに相当な期間がかかってしまうだろう。
仲介と買取 信頼できる業者の探し方
仲介が得意な不動産会社。買取が得意な不動産会社。
不動産会社によって強みは違うが、依頼する側にとっての探し方は同じだ。
不動産会社を探すとき、一番守るべき鉄則がある。
必ず複数社で査定する。
なぜなら、査定額は不動産会社によって違うからだ。
査定額だけでなく得意な業務や過去の実績も違う。査定を1社に限定してしまうと、一番安く一番売るのが下手な不動産業者へ依頼してしまうリスクがある。
しかし、複数社へ依頼すれば、売れる値段はもちろん、不動産会社の質も比較して、もっとも信頼できる不動産会社を見極められる。
不動産を売るときは、必ず複数の業者で査定するべきなんだ。
でも問題が1つある。一般の人が、そんなにたくさんの不動産会社にコネクションを持ってるわけないよね。
ひとつひとつ街の不動産屋を訪れ、査定を依頼するのは手間暇の面で無理がある。そこで利用したいのが一括査定サービスだ。
一括査定サービスなら、一度の問い合わせで複数社から査定してもらえる。
特に地方へいくと、売りたい不動産のまわりに業者が存在しない問題がある。しかし一括サービスなら、田舎の土地でも査定してくれる業者がみつかるはずだ。
注意したいのは、胡散臭い一括査定サービスにひっかからないことだ。査定をするときには、住所や電話番号など個人情報を教える。悪質な業者はしつこい営業電話をかけてきたり、個人情報を業者間で使いまわしたりする。
しつこくつきまとわれるのが嫌で、不動産会社へ問い合わせするのが嫌な気持ちはわかるよ。
でも、1社だけで査定を済ませると、もっと高く売れる可能性を捨てることになる。
不動産屋からの営業が不安なら以下で「断り方」について記事にしてるから、それを参考にして、ぜひ一括査定を試してみるといいよ。
悪質な不動産業者を避けるには、豊富な実績とたくさんの利用者を抱えるサービスを利用すればいい。
以下の3つは、特に有名な一括査定サービスだ。
長いところでは10年を超える実績を持ち、なんと400万人も利用しているのだというのだから、安心だ。この3つを利用すれば、仲介でも買取でも必ず信頼できる不動産会社を見つけられるはずだ。
イエイ不動産売却査定
イエイ不動産売却査定は、日本で最大級の不動産一括査定サービスだ。
10年で400万人以上が利用しているというのだから、実績はすごい。
1,000社以上の不動産業者が参加。大手はもちろん、中小の不動産業者も査定に多数参加している。
査定のための入力はたったの60秒で終わる。あとは待っておくだけ。最大で6社まで査定額を提案してくれる。
査定も含め業者の対応が早いと評判。不動産は持ち続けている間コストが発生するから素早く売りたい人はまずイエイを試してほしい。
イエイの使い方
査定は簡単に終わる。画面の指示に従って入力していけばいいだけだ。
まずは物件のタイプと場所を入力する。
次に、間取りと広さなど物件の情報を入力していく。
正確な築年数や広さを知らない場合は、「覚えていない」を選択できるからいい。
そして、アンケートに答えていく。不動産会社への希望も伝えられる。
賃貸に住んでいる場合、また、査定の理由が離婚の場合など、住人に査定のことを秘密にしたいケースがあるよね。そういう希望も伝えられるから安心だ。
現地に来てもらって正確に査定してほしければ訪問査定を。
とにかく手早くざっくりと査定してほしい場合は机上査定を選ぶ。
電話は嫌、メールだけの連絡にしてほしいなど、特別な要望があれば、最後のメッセージ欄へ書いておこう。
最後に査定結果を受け取るための情報を入力する。
これだけで完了。僕の場合で6つの不動産会社へ査定を依頼できた。
それぞれの不動産会社でまったく特色が違うのがわかる。これだけ違いのある不動産会社へ一括で査定できるのは本当に便利。
どうだろう? めちゃくちゃ簡単に複数社で査定できることがわかってもらえたと思う。
ぜひ以下をクリックして、同じように査定を試してみてほしい。
スマイスター不動産売却
利用者350万人。イエイより少し少ないけど、実績としては十分信頼できる。
1200社以上の不動産業者から、最大で6社から査定を取り寄せられる。
大手だけでなく、田舎の地域密着型の不動産屋も登録している。
個人情報をしっかり保護している企業に与えられるプライバシーマークも取得済み。信用性はバッチリ。
売れないといわれた不動産でも1〜3週間以内に買い手が見つかったという口コミも多く見つかった。
以下はスマイスターの評判だ。
売れそうになかった田舎の土地が売れた。
1ヶ月や半年以内で売れた。
こうした売れた口コミだけでなく、単に査定をしてみていくらくらいで売れるのか知りたかったという人の感想も見られる。
実際に査定をしてみたい人は以下のリンク先を覗いてみてほしい。
イエウール
イエウールも豊富な実績を持つ。全国1200の不動産会社の中から最大で6社に査定してもらえる。
地方の不動産屋もたくさん登録している。
現住所と離れた田舎の物件でも安心して任せられる不動産会社が見つかる。
イエウールの使い方も簡単だ。
最初に、一戸建て、分譲マンション、土地かを選択するだけ。そのあと画面の質問に答えていけば最短で60秒以内に査定が終わる。
以下をクリックすればイエウールのサイトを確認できる。その簡単さを味わってほしい。
仲介と買取 結局はどちらを選べばいいの?
これまで見てきたように同じ不動産の売却でも、仲介と買取では手順、期間、価格、費用、宣伝が違う。それぞれにメリット・デメリットが存在するわけだ。
だから一言で「どちらがオススメ」といい切るのは難しい。
仲介か買取か、選択の基準は、「売主が求める内容」によって変わる。
例えば、「売却までの期間は半年前後かかってもいいから高額で売りたい」という場合は不動産会社の仲介を。
「安くなってもいいからすぐに売却して現金化したい」という場合は不動産会社の買取を。
まずは「なぜ売却したいのか?」を明確にしてみよう。その内容から仲介と買取のどちらを選ぶべきかが見えてくるはずだ。