ホイアンの雨季はまだ楽しむ余地があるけど、さすがに台風だと詰む

ホイアンの雨季は絶対におすすめできないが、旅行に来てしまった以上は楽しむ余地もある。

今まさに雨季の真っただ中のホイアンで大雨に襲われてる。川は氾濫し、雨宿りをしているカフェのすぐそばまで水が攻めてきてる。

こういう日もたまにはあるよねと楽観的になれるのは、僕のベトナムの滞在期間が3ヶ月間と時間的な余裕があるからだ。

目の前でずぶ濡れになってる韓国人のグループは、多分二泊三日くらいの観光目的の旅行者だろう。韓国も日本と同じように有休が取りにくいと聞く。少ない休みをやりくりして、楽しみにしていた旅行が雨で台無しになるのは気の毒だ。

雨のホイアンは、もちろん晴れのホイアンと純粋に比較すると魅力は半減する。だからといって全部の楽しみを諦めることはない。見方を工夫すれば、雨の日ならではのホイアンでの過ごし方を発見できるからだ。

雨の日のホイアンでは何もしないのが正解

雨が強く降り出したのは昨日の寝る頃だった。夜が明けるとこの有様だ。

雨季の雨はしつこい。ジトジトとドバドバがいつまでも繰り返す。排水設備が整ってないホイアンはすぐに水に浸る。

雨で冠水した道路を歩くのは危ない。普通でも穴ぼこが多く転ぶことのある道。雨に視界を遮られながら、バイクも避けながら歩くのは危険すぎる。

だから、雨の日の街歩きは諦めよう。歩くのをやめて、とどまる。

事実として、いま氾濫してしまった川のすぐそばのカフェで、甘い甘いベトナムコーヒーで雨に濡れた体を温めている。

旅行はいつも最高のシチュエーションとは限らない。雨もふれば、一緒に旅行に行ってる人と雰囲気の悪くなることもあるだろう。

考え方を変えれば、限られた時間をあえて何もせずゆっくり過ごすことのほうが、贅沢な旅行の仕方なのかもしれない。忙しく歩き回っていると、あっという間に時間が経つよね。せっかくの旅行を噛みしめて味わう暇がないのはもったいない。

ちなみにここホイアンで飲める最安値のビールは1杯15円。どうせ何もできないなら、腹をくくって昼間から飲んだくれるのもいい案だ。

ホイアンの洪水がひどくてダナンへ退避してきた

丸一日、豪雨のホイアンで過ごした翌朝、かかってきた電話で起こされた。電話の主は、ホテルのスタッフだった。

普段はすごく穏やかに話すそのスタッフはすごく尖った声で「雨が止まずにどんどん街中の水かさが増えてきてる。帰れるうちに帰りなさい」と言った。

もうそんなに水が増えてるのかと焦りながら身支度を整えて外へ出た。ホテルの前まで冠水してた。水の流れが意外にある。危ない。

バイクで帰ることは諦めた。天気が回復したら取りにくればいい。

タクシーを拾うため街の方へ下りていく。水の深さがやばい。背の低い女の子なら腰のあたりまで水が来そうだ。タクシーが捕まるかどうかめちゃくちゃ不安になった。

ズボンをまくり上げ、土砂降りの道路をタクシーが普段集まってる場所へと急いだ。地元民、旅行者が騒然とする中を、運良く乗客が降りる瞬間のタクシーを見つけた。乗り込んだ。

タクシーの中から見る街の様子。すぐに見つかって本当にラッキーだった。

リバーサイドのホテルを取らなかったことも幸運だった。

本当は、前回のホイアン旅行で泊まった川沿いのホテルを予約するつもりだった。

そのホテルの好きなところを挙げてみると、

• 狭くもなく広くもなくちょうどいいサイズで居心地の良い部屋
• 毎朝、起きるのが楽しみになるくらい充実した朝食
• ホイアンのどこにでもすぐ歩いていける立地

何よりホイアンで最も美しい川沿いの夜景を目前に眺められるところが最高。

でも、今回は川から少し離れたエリアに宿を取ることを決めたんだ。ツイてた。川沿い一帯が水に沈んでるのをインスタグラムで見た。あそこに泊まっていたら、完全に足止めを食らっていただろう。

ホイアンの雨季は、ただ雨が振ってるだけなら最悪ではない。雨宿りしながらでも十分ホイアンを味わえる。

でも台風と鉢合わせたら詰む。わざわざいく必要はない。キャンセルしてダナンで我慢しよう。

ダナンにも食べること必至の安いローカルフードや、夜景を一望できるセレブなルーフトップバーがあるから。

本当に無事にダナンへ帰ってこれてよかった。ケガとか病気とかさえしなければ、旅行は成功だといえる。